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第77回日本ダービーを振り返る

今年で87回目を迎える日本ダービー。正式名称は東京優駿といい、長い歴史を持っています。

毎年のように様々なドラマが生まれるダービーですが、今回紹介する2010年の第77回日本ダービーは多くの競馬ファンの心に残っています。

1番人気に推されたのは、後にドバイワールドCを制することになるヴィクトワールピサ。この時点ではデビュー戦でローズキングダムに敗れて以降全勝し、皐月賞などの重賞を3勝していました。ある意味ではダービーでも1番人気に推されて当然。鞍上の岩田騎手も力が入っていたでしょう。

2番人気はデビューから4戦4勝で青葉賞を制してダービーに臨んだペルーサ。父のゼンノロブロイは残念ながらダービーで2着に敗れているので産駒に雪辱を注いで欲しいと願っていたことでしょう。そして3番人気は後に天皇賞春を勝つヒルノダムールで、前走の皐月賞では2着でした。4番人気はルーラーシップ、5番人気はローズキングダム…という人気順です。

レースがスタートすると、まずアリゼオがハナに立ちます。それに続いてコスモファントム、シャインという展開。前の2頭が後続を少し引き離しますが、レースが進むに従って後続との差が狭くなります。1番人気のヴィクトワールピサは比較的前目に位置しており、道中5番手あたり。

4コーナーをカーブして最後の直線に入ると、各馬並んで争います。いずれの馬も抜け出すことができずに残り200m地点を過ぎますが、そんな中内田騎手騎乗のエイシンフラッシュが抜け出します。そのままゴールし、2着には外から差してきたローズキングダムが入り、3着は1番人気のヴィクトワールピサでした。

2番人気のペルーサは6着、3番人気のヒルノダムールは9着でした。このダービーに出走した馬の中でGIを制している(ダービー前・後含め)のは、エイシンフラッシュ、ローズキングダム、ヴィクトワールピサ、ルーターシップ、ヒルノダムールです。出走取り消しになった馬も含めるとダノンシャンティもNHKマイルCを制しています。

エイシンフラッシュは後に天皇賞秋にも勝利しています。毎日王冠を制していることを考えると制していることを考える東京競馬場との相性もよかったのかもしれません。

2020年の日本ダービーももうすぐやってきます。新型コロナウイルスの影響で無事開催されるか不透明な部分もありますが、問題なく開催されると暴露王も嬉しく思います。普通に競馬が開催されている状況がどれだけ幸せなことか、実感すべきでしょう。

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暴露王が紹介!2020日本ダービーの有力馬

日本の競馬のレースの中でも特に大きなものといえば日本ダービーです。有馬記念やジャパンCと並ぶ大レースであり、長い歴史を持ちます。3歳馬のみが出走することができ、過去にこのレースを制した馬は名だたる名馬ばかりです。近年は圧倒的な実績を残している馬が勝利していませんが、例えば2011年にはオルフェーヴル、2007年にはウオッカが制しています。

今年の日本ダービーの有力馬は様々います。まず挙げられるのは、皐月賞で非常に強い勝ち方をしたコントレイルです。この馬は父がディープインパクト、母父がUnbridled’s Songという血統。すでに皐月賞の他に2歳時のホープフルSも勝利しており、重賞3勝を含む4戦4勝です。皐月賞では同じく無敗で臨んだサリオスも退けているので、期待が持てます。

2番人気が想定されるのは、皐月賞で唯一コントレイルと良い勝負をしたサリオスでしょう。残念ながら皐月賞では敗れたものの、3着の馬とは大きな実力の違いを見せ付けました。コントレイルも同様ですが、サリオスも休み明けでの出走でしたので、ダービーではまた違った結果が出るかもしれません。しかもサリオスに騎乗するのは名手レーン騎手です。ハーツクライ産駒はディープインパクトの産駒よりも成長力があるイメージが高いため、逆転の可能性もゼロではないでしょう。

上記の2頭が抜けた人気になり、2強になると思われます。しかしながら他の馬にもチャンスはあります。

一時期、桜花賞を制したデアリングタクトはダービーに出走するかもしれないというプランもあったようです。しかしオークスに正式に決まったようです。もしこの馬が出走していればかなり楽しみなダービーになったことは間違いないでしょう。

皐月賞は残念ながら5着に敗れたサトノフラッグは、その雪辱を注ぐためにも、ルメール騎手と共にダービー制覇を目論んでいるはずです。父のディープインパクトも勝利したレースですから、ぜひ優勝して欲しいですね。さらに現時点で3戦3勝、毎日杯を勝ったサトノインプレッサは、NHKマイルCに出走しますが、もしかするとダービーにも出走する可能性があります。

これら以外には、弥生賞2着のワーケア、武豊騎手が騎乗するマイラプソディ、皐月賞の借りを返したいヴェルトライゼンデ、高額取引馬のアドマイヤビルゴなどにも注目です。ちなみにアドマイヤビルゴは、2017年のセレクトセールで6億円を超える価格で落札されています。

コントレイルがここも勝利するのか、それとも他の馬が意地を見せるのか、是非とも集中して観戦したいです。

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阪神大賞典・日経賞を終えて

3月22日に阪神競馬場で阪神大賞典、翌週の3月28日には中山競馬場で日経賞が行われました。大阪杯がGIに昇格したためこれらのレースの位置付けは多少異なったものの、共に長い歴史を有し、たくさんの名馬が出走してきました。

実際に今年も暴露王期待の馬が出走しましたが、両方のレースをあわせてもGI馬はキセキの1頭のみ。様々な影響があると思われるので仕方ありませんが、少々残念です。

まず阪神大賞典ですが、1番人気は菊花賞馬のキセキ。この馬は菊花賞を勝ってからは一度も勝利していませんが、2着は多く、ジャパンCや大阪杯、宝塚記念で惜しい2着に入っています。

2番人気は菊花賞で3着の実績があるユーキャンスマイル、そして3番人気は力をつけてきているボスジラでした。長距離戦も得意な武豊騎手が騎乗するということで注目を集めました。

レースがスタートするとキセキが大きく出遅れてしまいます。そんな中先頭に立ったのはドレッドノータスで、それに続くのがタイセイトレイルやムイトオブリガードなどです。

出遅れたキセキが途中で上がっていく姿も見られ、早々に一気に馬順が変わります。最終コーナーをカーブする頃にはタイセイトレイルにキセキが並びかける勢い。

最後の直線に入ると、全馬抜け出そうとしますが少しの間膠着状態が続きます。そんなときに内からスルスルっとユーキャンスマイルが抜け出して2着のトーセンカンビーナに1馬身4分の3差をつける完勝。3着にはメイショウテンゲンが入っています。

日経賞は1番人気は横山典弘騎手が騎乗するミッキースワローで、このレースは初めての挑戦。しかし中山競馬場では頻繁に走っているイメージも強く、距離は違いますがセントライト記念を勝っています。2番人気は前走日経新春杯で強さを見せたモズベッロ、3番人気は最強の1勝馬エタリオウです。

スタートが切られると想像通りヤマカツライデンが逃げ、2番手にはソウルスターリング、それ以降はガンコなどが続きます。

前にいっていた馬が徐々に後退していく中、4コーナーをカーブして最後の直線に入るとウインイクシードが一瞬先頭に立ちます。しかしすぐに外からスティッフェリオがそれを差し先頭に立ちますが、さらにミッキースワロー、モズベッロも襲いかかります。結果的にはミッキースワローが優勝し、2着はモズベッロ、3着はスティッフェリオでした。

今回は阪神大賞典も日経賞もある程度の実績を残していた馬が勝利しました。しかし馬券圏内には今後より力をつけてきそうな馬も居ましたので、目が離せませんね。

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暴露王が注目する2020年2月のプチ競馬ニュース(海外)

2020年2月は日本においても様々な出来事がありましたが、海外でも同様に競馬に関するニュースは数多くありました。ここではその中のほんの一部だけを紹介していきます。

ダブルトリガー亡くなる

最近活躍した馬ではないので知らない方も多いですが、1990年代に活躍した馬にダブルトリガーがいました。彼はアイルランド生まれで、イギリスで調教された競走馬。基本的に長距離レースばかりを使われ、長距離の重賞レースを12勝しています。今でも開催されている長い歴史を誇るアスコットゴールドカップも1995年に勝利しています。4000m級のレースも得意な馬で、まさにスタミナの塊です。そんな彼は29歳で亡くなってしまいました。

バストが引退

現在3歳。ケンタッキーオークスの最有力候補に挙げられていた馬ですが、なんと2月に引退することを発表しました。故障が原因で仕方ありませんが、すでにスターレットSなどGIを3勝挙げていました。父はアンクルモー、母父はアーチという血統。

タラズが亡くなる

上記のバストと同世代のタラズ。デビューして以降、負けることなく3連勝でクラシックでも有力視されていました。そんな彼女は調教中に骨折してしまい、結果的に予後不良。非常に残念なことになってしまい、今年のアメリカの牝馬クラシック路線の予測が難しくなりました。

スズカデヴィアスがピーターヤングSに出走

昨年の秋から長きにわたってオーストラリアに遠征しているスズカデヴィアス。2月22日にコーフィールド競馬場で開催されたピーターヤングSに出走しました。道中は良い感じで進んでいたものの、直線では伸びきれずに結果7着に敗れてしまいました。敗れたものの非常に素晴らしいチャレンジ精神を見せてくれましたので、競馬セブンも引き続き注目していきたい馬です。

エーピーインディが亡くなる

アメリカを代表する種牡馬。世界を代表する種牡馬といっても過言ではないエーピーインディ。歴史的名馬でもある彼が亡くなってしまいました。現役時代にはベルモントS、BCクラシックなどを制し、日本人馬主だったことでも知られています。現役時代の活躍ぶりのみならず、それよりも素晴らしいのは種牡馬としての実績です。タピットの父としても知られるプルピットも輩出し、まさに現代も特にアメリカの競馬界に大きな影響力を与えています。

今回は少し悲しいニュースの紹介が多かったわけですが、もちろん素晴らしいニュースもたくさんありました。どうぞチェックしてみてください。

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暴露王が解説する2020年1月の3歳重賞

2020年1月には3歳馬が対象の重賞レースが全部で3つ行われました。その3レースは、シンザン記念・フェアリーS・京成杯です。

まず1月12日に京都競馬場で行われたシンザン記念は、圧倒的1番人気に推されたルーツドールが敗れる波乱となりました。この馬は1戦1勝でしたので扱いが難しいですよね。それに対して勝利したのは、2戦1勝で新馬戦を勝利後アルテミスSでリアアメリアの2着に入ったサンクテュエール。想像以上に強烈な力を発揮し、プリンスリターンをクビ差交わし優勝しています。出遅れながらの勝利であり、鞍上はルメール騎手。今後の活躍が期待されます。

そして翌日の1月13日に中山で行われたのがフェアリーSです。牝馬限定戦のためシンザン記念よりもレースレベルが落ちてしまいますが、クラシック路線を占うに当たってとても重要なG3レースです。1番人気はルメール騎手が騎乗するアヌラーダプラで、新馬戦と1勝クラスを連勝し、2戦2勝で挑戦。2番人気はマーフィー騎手が騎乗するシャインガーネット。この馬も2戦2勝なので未知の部分も多かったと言えます。そして3番人気は3戦2勝で、過去にシャインガーネットに敗れているスマイルカナ。

レースはスマイルカナが逃げ、シャインガーネットやダイワクンナナなどが前目につけます。結果的に逃げたスマイルカナが2着のチェーンオブラブに2馬身半差をつけ勝ち、そして3着にはポレンティアが入りました。1番人気の馬は6着、2番人気は4着に敗れ、3連単は93,230円の荒れ模様。

1月19日に行われたのは京成杯です。中山競馬場の芝2000mが舞台なので、皐月賞と同じですね。今年の1番人気は母がアドマイヤグルーヴのスカイグルーヴ。父はエピファネイアです。デビュー戦では1番人気に応えて2着に0.9秒差をつける圧勝なので、京成杯でも人気に推されました。2番人気はヒュッゲ、3番人気はゼノヴァースです。

レースがスタートし逃げたのはロールオブサンダー、それに続き人気のスカイグルーヴやヒュッゲも前方にいます。そんな状態でレースが進み、スカイグルーヴが抜け出して勝利…と思われたところに人気薄のクリスタルブラックが突っ込んできて見事に優勝。これで2戦2勝。やはり無敗馬には注目するべきですね。

以上のようにシンザン記念・フェアリーS・京成杯それそれで、今後が期待される馬が勝利しました。引き続きこれらの馬をウォッチングしてください。

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G1217勝目を挙げたM.スミス騎手とは?

アメリカを代表するジョッキーの1人でもあるM.スミス騎手。非常に有名で、全世界的に見てもかなりの知名度を誇っています。ただ有名なだけではなく、残している実績もすさまじく、まさに人気の騎手の中でもトップクラスの存在感を放っています。

そんなM.スミス騎手は、意外と日本人の競馬ファンにはあまり知られていません。日本人はスミヨン騎手、ムーア騎手、ボウマン騎手などは知っているものの、あまりアメリカ人騎手については知りませんよね。基本的にアメリカ人の騎手は短期免許で日本に来ることはありませんし、そもそもアメリカはダートが主体です。

ですから日本の馬が遠征することが非常に少なく、自然と知る機会も減るというわけです。またアメリカは世界最大の競馬国なので、当然騎手の数も多いので、ある意味ではM.スミス騎手のような大物騎手でさえ日本人の感覚の中に埋もれてしまっているという現実もあります。

M.スミス騎手は12月28日のマリブSというGIレースでオマハビーチに騎乗して、見事優勝しました。これで通算のGI勝利数が「217」となり、これは北米記録となります。ちなみにオマハビーチは今年のアーカンソーダービー、スプリントチャンピオンシップSに勝利し、ブリーダーズCダートマイルでは2着に入っています。

そのほかにM.スミス騎手は過去に、名だたる名馬に騎乗しています。近年でいうと三冠馬のジャスティファイ、アロゲート、ソングバード、ゼニヤッタetc…数え切れないほどの有名な馬とともにレースに勝利し、過去にはエクリプス賞最優秀騎手に2度輝いています。そして米競馬の殿堂入りを果たしています。

現在の年齢は54歳。主にアメリカの西海岸エリアを中心に競馬に騎乗しており、年齢を重ねても色あせることのない活躍ぶりを見せています。

それにしてもアメリカはGIの数が桁違いに多いとはいえ、「217」という数字はかなり素晴らしいです。日本では見る機会がほとんどないので、ぜひとも再び来日して騎手をして欲しいです。アメリカはヨーロッパのようにオフシーズンがないので、それも難しいかもしれませんが。

伝説的な活躍をしているM.スミス騎手はもちろん武豊騎手やデットーリ騎手よりも年上です。元気いっぱいに馬に乗り続けている姿は多くの人たちに元気を与えてくれることでしょう。今後も優れた記録を作り続けてくれるはずですし、彼ならば思いもよらない新記録を作ってくれるのではないかと暴露王も期待しています。

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カペラS・阪神カップの有力馬を暴露王がチェック

12月8日に中山競馬場でカペラSが、そして12月21日に阪神競馬場で阪神カップが開催されます。カペラSはダート1200mが舞台であり、スピード自慢のダートで活躍する馬たちが出走します。昨年は今話題のコパノキッキングが勝利を収め、この時には藤田菜七子騎手ではなく柴田大知騎手が騎乗していました。

今年のカペラSの有力馬には久しぶりの競馬となるオウケンビリーヴもいます。2018年のクラスターカップを制し、オーバルスプリントでも2着に入っています。10ヶ月ぶりのレースなので不安は残りますし、昨年は7番人気で6着に敗れています。今年はリベンジを果たして欲しいですね。

それ以外には上記したコパノキッキングも出走します。昨年のチャンピオンですし、その後は基本的に安定した成績を収め、東京盃を勝ちGIのJBCスプリントも2着に入る活躍を見せています。1400mよりも1200mのほうが得意な印象があるので、距離の短縮は臨むところでしょう。ほぼ確実に1番人気になりますし、自在性溢れる競馬ができるのであれば必ずや好勝負してくれるでしょう。

他にはヒザクリゲ、ゴールドクイーンもいます。特にゴールドクイーンは、JBCレディスクラシックで2着に入るパフォーマンスを見せているので、コパノキッキングに続く人気になりそうです。中山ダート1200mは今年の9月に勝利しており、しかもその際には2着に0.8秒差もつけています。自分のペースで逃げれば強さを発揮できるので、騎手の腕の見せどころでもあります。

阪神カップは芝1400mが舞台で、スピード自慢がたくさん出走しています。昨年は大荒れとなり、11番人気のダイアナヘイローが勝利し、3連単の払い戻しは345,820円でした。

2019年の阪神カップの有力馬の中にはトゥザクラウンもいます。トゥザクラウンは他のトゥザヴィクトリーの子供で、父はキングカメハメハという超良血です。キャロットファームで募集された際には30万円×400口、合計金額1億2,000万円という破格の価格でした。

トゥザクラウンは前走のリステッド競走のオーロカップは敗れましたが、1番人気に推されるほどの馬です。春以降勝利から見放されていますが、阪神1400mは大阪ーハンブルクCで制している得意な舞台。復活の可能性もあるでしょう。

他には3歳馬のイベリスも非常に怖いです。今年12番人気でアーリントンCを勝ち、秋にはセントウルSで3着に入っています。後にスプリンターズSを勝つタワーオブロンドンと0.6秒差ですから、力があることは確実でしょう。

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菊華宵は武豊騎乗のワールドプレミアムが優勝

10月20日に京都競馬場でクラシック最終戦の菊花賞が行われました。1番人気に推されたのは、GI勝利こそないものも、皐月賞で2着、ダービーで3着に入っているヴェロックスです。前走の神戸新聞杯はサートゥルナーリアに完敗の2着でしたが、今回はサートゥルナーリアがいないので人気に推されるのは実績から見ても当然でしょう。ただ距離面の不安は拭い去れず、不安を抱えていた競馬ファンも少なくありません。

2番人気はニシノデイジーであり、2歳時には3連勝しGIでも3着に入った実績を持ちます。今回はデビュー以来騎乗し続けていた勝浦騎手からルメール騎手に変更になって、その部分でも注目を集めたのでしょう。3番人気は武豊騎手が騎乗するワールドプレミア。ワールドプレミアはGIに出走した経験がないですが、2歳時にはG3で3着、そして前走は神戸新聞杯で3着に入っています。武豊騎手といえば菊花賞が得意というイメージがあり、実際昭和と平成で勝利しています。ここも勝てば令和でも菊花賞を制することになるので、これは歴史的な快挙です。他にはヒシゲッコウも出走し、この馬は4番人気でした。4戦3勝、敗れたのはプリンシパルSの3着のみという成績で菊花賞に臨むことに。

蛯名騎手が騎乗するホウオウサーベル、4戦3勝のザダル、レッドジェニアルなども注目されていました。レースがスタートするとデムーロ騎手が乗るカウディーリョがハナを切ります。逃げると予想されていたシフルマンはまさかまさかの出遅れで後ろからレースを進める羽目に。2周目に入っても先頭は相変わらずカウディーリョ。ヴァンケドミンゴ、ナイママなども前目につけます。3コーナーを回る少し前からポジション争いが激しくなり、4コーナーをカーブする頃には複数の馬が先頭に並びかけようとします。しかし直線初めのうちはまだカウディーリョがまだ粘るものの、ワールドプレミアが交わして抜け出します。

外からは福永騎手が騎乗するサトノルークスも必死に追いかけますが、真っ先にゴール板を駆け抜けたのは武豊騎手のワールドプレミアでした。2着馬はサトノルークス、3着は1番人気のヴェロックス。

武豊騎手にとっては久しぶりのGI勝利であり、かなり嬉しそうでしたよね。血統的にも中距離路線も十分対応できる力を持っているので、暴露王も今後の活躍ぶりがとても楽しみです。それにしても本当に素敵なレースを観戦することができました。

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スプリンターズSは異例ローテのタワーオブロンドンが勝つ

9月29日中山競馬場でスプリンターズSが行われました。天候が悪くなる可能性もあり暴露王も心配しましたが、なんとか曇りの中で行われ、馬場も良馬場でした。

1番人気はGI未勝利ながらこの路線で強さを見せ付けているダノンスマッシュ。2番人気は異例のローテーションで臨むことになったタワーオブロンドン。3番人気は当日の馬場状況なども考慮されたのでしょう、モズスーパーフレアでした。そして4番人気は3歳牝馬ながら7戦5勝のディアンドル。

タワーオブロンドンの異例のローテーションは驚くべきもので、8月25日のキーランドC→9月8日のセントウルS→スプリンターズSです。中1週、中2週での臨戦で、これはGI級の馬にとっては本当に異例のことです。元々はサマースプリントシリーズの優勝を目指していたわけですが、予想外の強さのためスプリンターズSに参戦した形です。ファンもそれを理解し、スプリンターズSでは1番人気と僅差の2番人気となっています。

この日は逃げる馬や先行する馬に有利な馬場だったことから、モズスーパーフレアに有利だと言われていました。実際にオッズもそれを反映しています。

スタートを切るとあっさりとモズスーパーフレアが逃げ、非常に気持ち良さそうに最後の直線を迎えます。このまま勝利か…と思われましたが、ゴール前で外から伸びてきたタワーオブロンドン差し切られ残念ながら2着。タワーオブロンドンはこれで2連勝となりました。

そして3着には1番人気のダノンスマッシュが入り、またもやGIを勝つことができませんでした。ダノンスマッシュはGIを勝つ力を秘めているにもかかわらず巡り合わせが悪いのかなかなか勝てていません。北村友一騎手から川田騎手に乗り替わりとなりましたが、結果的にそれも功を奏さず。春のスプリントGI高松宮記念を勝った4歳馬のミスターメロディは底力を見せなんとか4着に入り、5着には後方から差してきたレッツゴードンキが入っています。

4番人気のディアンドルはペースについていけなかったのか思ったようなレースぶりではありませんでした。結果的に1着から3着までは、2番人気→3番人気→1番人気と人気上位の結果で、3連単も6,080円の配当でした。

各馬の今後の動向はまだ分かりませんが、マイルチャンピオンシップを目指す馬や香港スプリントを目指す馬など様々でしょう。2歳時から注目され朝日杯フューチュリティSでは3着、そしてNHKマイルCは1番人気に推された期待の馬がついにスプリンターズSを制しました。

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サウジカップと世界の高賞金レース

競馬のレースは賞金が高額であることが有名で、特に日本のJRAが開催しているレースは世界的に見ても高額賞金だと言われています。もちろん日本のGIレースも高額賞金なのですが、海外に目を向けると、比較にならないほどの高額賞金を用意しているレースが枚挙にいとまがありません。今回は世界の高額賞金レースや、2020年開始の大注目のレースまで様々紹介します。

まず現在の超高額賞金レースは以下の通りです。(レートなどにより変動することも)

・ドバイワールドC
賞金総額は13億円を超え、1着賞金は8億円に迫る勢いです。高額賞金レースの中でも日本人になじみ深く、日本馬が出走することも多いです。

・ジ・エベレスト
2017年から始まったオーストラリアのレースで、芝1200mを舞台に開催されます。これまで開催された第1回目と第2回目はともにRedzelが勝利しています。賞金総額はおよそ10億円です。

・ペガサスワールドC
このレースもまだ歴史が浅く、2017年に開始されましたが、すでに歴史的な名馬が勝利しています。アロゲートやガンランナーなどが勝ち、ペガサスワールドCのレベルの高さを世界中に示しました。1着賞金は4億円以上で、賞金総額は約10億円です。

・ペガサスワールドCターフ
レース名からもわかるようにペガサスワールドCの芝バージョンです。こちらは2019年から開始され、日本への輸入が決まっているブリックスアンドモルタルが制覇。日本からもアエロリットが出走したので、覚えているという競馬ファンも多いでしょう。

・BCクラシック
世界的に名が知られ、そこそこ長い歴史を有するレースです。数あるBCのレースの中でも最も権威があり、過去には数多くの名馬が制しています。1着賞金は3億6000万円ほどです。

BCクラシックと同程度のレースは他にも様々あり、ドバイシーマクラシックやドバイターフ、凱旋門賞などが当てはまります。

以上のように様々な高額レースがありますが、いよいよ2020年の2月にサウジアラビアでサウジカップが行われると報道されました。なんと賞金総額はおよそ22億円で、1着の賞金は11億円ほどです。ドバイワールドCをはじめとするこれまでの高額レースとは比較にならないほどの賞金の高さが自慢です。

しかし暴露王が気になるのはサウジアラビアという点。サウジアラビアは決して競馬が有名という国ではありませんが、その恵まれたマネーを利用して競馬先進国の仲間入りを果たすそうとしているのでしょう。

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